あけましておめでとうございます。年明けからブログの更新をさぼっていたら、あっという間に1月も半ばを過ぎてしまいました。
今日、あるきっかけで、たまたま自分が昔に書いたブログを読み返してみたら、とてもいいこと(!)が書いてあり気持ちが引き締まりました。新年にあたり、1年半ほど前(2005年10月)に『チェンジメーカー〜社会企業家が世の中を変える』という本について書いたブログを再掲することで、初心に戻り、今年度の決意表明にしたいと思います。
その後、同じく日経BP社様から出版された『未来を変える80人』という社会起業家をテーマにした本も読ませていただきました。こちらの感想も、追ってブログに掲載したいとい思います。
本年度も、「 Kids Tantore Blog」を どうぞよろしく御願いします。
(事務局:常山あかね)

チェンジメーカー
私が今年読んだ本の中でもっとも影響を受けた本が、この『チェンジメーカー〜社会企業家が世の中を変える』です。以前、著者の渡邊奈々さんに仕事でインタビューをさせていただきました。内容も文章も写真も丸ごと誠実さに溢れていて、特に、同世代の女性には、ぜひ読んでほしい素敵な本です。


著者は、ニューヨーク在住の著名な写真家、渡邊奈々さん。世界で活躍する社会起業家(ソーシャル・ベンチャーと呼ばれる新しいタイプの社会事業やNPO、NGOを立ち上げた人たち)のインタビュー集ということで、最初は少し敷居が高いのでは…と思いましたが、私が以前から興味を持っていた不登校児向けフリースクールの校長白井智子さん、日本版社会責任投資の伝道者秋山をねさんなど、身近な日本人女性のインタビューも読むことができます。


私が渡邊さんのインタビューを通じてもっとも勇気をもらったのは、「30代の女性がこれからの日本を変える」という言葉です。
女性が会社員というスタイルでは働きにくい日本社会を不利に思わず、それをチャンスと思い、自分の本当にやりたいことや起業を志したらよいというアドバイスは、圧巻です。




香山リカさんの『〈雅子さま〉はあなたと一緒に泣いている』 という本も話題になっているように、どんなに仕事に家事に子育てにとがんばっても、なぜか満ち足りることのできない私たちの世代。
「自分がどんな状態にいるときが自分らしくイキイキしているか、その状態を作り出すことが大事。みんなもっと自由に生きていいんだよ」という渡邊さんのメッセージに、肩の力が抜けた気がします。


写真家として広告の世界の第一線で成功を収めながらも、なにかが違うと「心のさざ波」を感じ、心の赴くままに社会企業家へのインタビューをはじめた渡邊さん。
それも、当初は仕事としてではなく、個人的興味から一人で世界中に取材の旅を続けたという情熱に、ガツンと心を打たれました。
なぜかというと、これまで私は、個人的な興味から、仕事以外で取材をしたことなど一度もなかったからです。ただ「こんな人にいつか仕事で取材をしてみたいなぁ〜」と漠然とチャンスに憧れているだけでした。




私は、「自分の今やっている仕事は、社会の役に立ってるのかな?」と、ふと思うときがあります。
広告(販促)のための文章を書く仕事が多いという点では、クライアントさんにとっては、役に立っていると思います。ライティングプロダクションをやっているという点では、SOHOで仕事をしたい子育て中の女性の方の役には立っていそうです。


もちろんどんな仕事であれ人の役に立たたない仕事は存在しないと思いますが、これまでずっと、社会や消費者の役に立っているという実感が持てないままで過ごしている自分がいるのは事実です。


目先の利益ばかりではなく、「人に自慢したくなるような誇らしい仕事」をこれからどのようにして作っていくのかが、私の課題だと強く感じました。「チェインジメーカー」になりたい人、必読の本です!