「3人でいこう!仕事も子どももあきらめない」インタビュー

2009年5月23日
文/常山あかね


最近、注目の「社会起業家」。その社会起業家の草分けが、病時保育を中心とした育児・家事代行サービスで知られる、「マザーネット」代表取締役の上田理恵子さん。

ここ最近の新型インフルエンザの流行で、ますます注目されている病時保育ですが、上田さんがマザーネットを立ち上げたのは、2001年のこと。ワーキングマザーを総合的に支援する会社が社会に必要だという強い思いからでした。

この、『働くママに効く心のビタミン』は、上田さんの17年間の会社員時代にはじまり、起業してから現在に至るまでの自身の生きた体験談がたっぷり詰まった、まさに「ワーキングマザーのバイブル」。「仕事も子どももあきらめない」ワーキングスタイルを目指す方、必読の書です。

今回は、「3人で行こう!仕事も子供もあきらめない!」インタビュー特別編として、上田さんに、初の著書にかける思いをうかがいました。

弊社ブログ「キッズタントーレ」記事・・・書評『働くママに効く心のビタミン』

  

上田理恵子さん プロフィール
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自らの仕事と育児の両立体験から、ワーキングマザーが働きやすい環境作りに使命感を感じ、17年間のメーカー勤務を経て、ワーキングマザーの総合支援サービス会社である株式会社マザーネットを創業。高2と中3の男の子のお母さん。

2006年「第一回にっけい子育て支援大賞」、2007年「女性のチャレンジ支援賞(内閣府・男女共同参画大臣賞)」はじめ、受賞歴多数。

 

いつの間にかテーマが変わっちゃったんです(笑)

この本は、どんな方に読んでほしいですか?

仕事と子育てを両立することで罪悪感を感じていたり、悩んでいる人に読んでほしいと思います。世の中には、「がんばって乗り越えてよかった」と思っている人もたくさんいます。「悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じていただけて、元気になってもらいたいですね。

当初は、3月9日の発売に合わせ、「ホワイトデーに、ママへのプレゼントとしていかがですか」というPOPを書店に出したりして、男性に購入してもらいたかったんです。でも、「『離婚したくなったら』という章があったから、結局、部下にあげた」という声も(笑)。ママ社員を部下にもつ上司の方からも反響がありましたね。
経営者がまとめて購入して、ママ社員に渡してくれたらいいのになぁと思います。

具体的に、読者の方からどのような感想が寄せられましたか?

60代の男性から寄せられた、「娘が働いているので保育園の送り迎えをすることになったのだけど、この本を読んで娘の気持ちがはじめてわかった。じいじいもがんばります」との声が印象的でした。男性からの感想が多いことに驚きましたね。

また、「全部で三度泣きました」「泣いて泣いてまた泣きました(フジテレビの佐々木恭子さん)」など、本を読んで泣いたという感想も多く寄せられました。
意外にも、独身女性からの反響も大きかったですね。

パートの人にも派遣の人にも、これから働きたい人にも、幅広い方にぜひ読んでいただければと思います。

待望の上田さん初の著書となりますが、出版に至った経緯を教えてください。

これまで本業が多忙のため出版の依頼はお断りしていたのですが、今回は、編集者の三田さん(日経BP社)の強い熱意のもと、実現しました。

当初は、「病時保育のあり方」というテーマで取材にこられたのですが、三田さんもワーキングマザーということで、お話しているうちに、いつの間にかテーマが変わっちゃったんです(笑)。
ご自身も、ワーキングマザーとして色々と悩みがあり、まさにこのような本を欲していたのだと思います。
キャッチコピーなども、三田さんと二人で一生懸命考えました。

おふろでひざをかかえて一人で泣きました

上田さんは、会社員時代、育児休暇取得第一号、総合職第一号ということですが、どういう方を働き方の参考としていましたか?

当時は、相談できる人やモデルになる先輩もいなかったので、ぜんぶ自分で決めていました。
昇格の時期になると、同期社員と同じように昇格できないことが悔しくて、おふろでひざをかかえて一人で泣きました。「男性と同じように大学を出て就職をしたのに、子供を産んだだけでどうして・・・」という、そのときの悔しさが、今の私の原点になっています。

2009年3月16日


「仕事も子どももあきらめない」ワーキングスタイルを目指す方におすすめなのが、この『働くママに効く心のビタミン』です。

著者は、育児・家事代行サービスでワーキングマザーを総合的に支援する会社「マザーネット」代表取締役の上田理恵子さん。17年間の会社員時代にはじまり、起業してから現在に至るまでのご自身の生きた体験談がたっぷり詰まった、まさに「ワーキングマザーのバイブル」といった内容です。

その中でも、私が涙したのは、上田さんが、起業を決意するくだりです。
「働くママにやさしい会社を起業する」という夢を持ちながらなかなか実行に踏み切れないでいる上田さんに、子どもたちが、自分たちのなけなしの貯金を差し出します。「お母さんはいつもボクに夢をあきらめるなって言うけど、お母さんは夢をあきらめたんか?」。
こんなお子さんの言葉に背中を押され、その場で起業を決意したという上田さんの潔さは、何度読んでも、心を揺さぶられます。

私自身も、「仕事も子どももあきらめない」をモットーに、女性がSOHOで生き生きと働ける会社を実現すべく、起業して2年半になります。起業は、自由で楽しい反面苦労も多く、進むべき道を見失いそうになり、ひとり落ち込んだり、焦燥感に駆られることも多々あります。
でも、3人の子どもたちに簡単に夢をあきらめる母親のうしろ姿を見せたくない、「仕事も子どももあきらめない」という理念に共感して一緒にがんばってくれているスタッフと夢を実現したい…その思いが、今の自分を支えていると再確認しました。

仕事と育児に少し疲れたときに、きっと元気をもらえる1冊です。


2008年4月19日
文/常山あかね

★「3人で行こう! 仕事も子どももあきらめない!」インタビューは、【3人の子どもを育てながら、独自のワーキングスタイルで好きな仕事をして輝いている女性たち】を紹介し、その生き方の秘訣を伺うコーナーです。さまざまな理由から、働きながら子供を産もうかどうか迷っている皆さんの、お役に立てれば幸いです。


■自らの子育ての体験を生かし、職業体験を通し子供たちに夢を与える活動に取り組む

 

朝山あつこ(あさやま あつこ)さん NPO法人キーパーソン21代表
 

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■ 「長男の「高校に行きたくない」という言葉がはじまりでした」

子育てをしていれば、必ず突き当たるのが「なぜ勉強しなくてはいけないの?」という子供からの問いかけ。長男(現在大学院生)が中学2年生の時、「高校に行きたくない」という言葉がきっかけで、子供たちにキャリア教育の場を提供したいと考え、手作りの出前講座を始めたという朝山さん。
それまでのキャリアを伺うと、「これといった経歴はなく普通の母親でした」と明るく笑う。

「長男が中学生のとき、学校があんまりいい状況じゃやないことを感じました。
子供たちを見渡しても元気がないし、暴れたり、無気力になっている。自分が中学生のときとは、ぜんぜん違うんです」。

朝山さんは、わが子の言葉を聞き、「高校に行かない選択肢がある」ことに驚いた。
母親として、大学に行って、就職して、家庭を持つ生き方が当然と思ってきたので、まさに「目からウロコ」だったという。

「子供たちは、何のために学校に行くのか考えたこともなく、当たり前のように行かされているんです。私たちのころは、家庭を支えるためにマイホームを持ったり、ハワイ旅行に行ったり、物質的に豊かになろう、がんばろうという欲のようなものがあったと思う。今は、それがない。今の子は、困ることが何もないんですね。ご飯を食べたり、自分の部屋があるのもあたりまえで、何のために存在しているか、生きる意味かがわかりにくくなっています」。

物質的に豊かになることを目指すのは、単純で達成感があるが、子供たちは、そんなにせっぱつまった環境に置かれていないのだ。

2007年4月 6日
文/常山あかね

★「3人で行こう!仕事も子どももあきらめない!」インタビューは、【3人の子どもを育てながら、独自のワーキングスタイルで好きな仕事をして輝いている女性たち】を紹介し、その生き方の秘訣を伺うコーナーです。さまざまな理由から、働きながら子供を産もうかどうか迷っている皆さんの、お役に立てれば幸いです。

■「自らの子育ての経験から、授乳服製造販売を開始〜ストレスフリーの社会を目指す」

 

光畑由佳(みつはた ゆか)さん モーハウス代表(正式名称は、モネット有限会社代表)
 
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■ 「世の中に対して不便と思ったことは、まずは、自分の力で解決できるかどうか考えてみます」


表参道駅から徒歩数分。ファッショナブルな青山通りに位置するのが、授乳服専門店「モーハウス」青山店だ。授乳服というイメージからは想像もできない、いかにもお洒落なブティックといった風情。授乳服ということに気付かず入ってくる若い女性も多いという。
「いらっしゃいませ〜」とにこやかに応対してくれたのは、生後数ヶ月の赤ちゃんをベビースリングで抱っこした女性スタッフ。こちらは、はじめて見る光景に面食らってしまったが、まるで何ごともないように赤ちゃんを抱えたまま、接客、レジ打ち、さらにはラッピング(!)までも行っている様子に、カルチャーショックを覚えた。

それもそのはず、モーハウスは「子連れカンパニー」として、今各方面で注目されている話題の会社なのだ。
昨年秋、「経済産業省IT経営百選最優秀」を受賞したことで、男性への知名度も急上昇している。

明るくファッショナブルな街、青山は、子どもが産まれるとなかなか来られなくなる街だ。そこにあえて出店することで、「色々な世代の人に子育てについて理解してほしい」と語るモーハウス代表の光畑由佳さん。

モーハウス青山店には「子育て中の人にこそ、お洒落して来店してほしい。ちょっと晴れの場所で、ここに来た人同士が、椅子に座ってゆっくりコミュニケーションしていってほしい」という光畑さんの願いが込められている。

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(昨年11月に青山店開店1周年を記念してモーハウスのファッションショーが開かれたので取材に伺わせていただいた。ファッションショーの様子はこちら

                            

2007年3月31日
文/常山あかね

★「3人で行こう!仕事も子どももあきらめない!」インタビューは、【3人の子どもを育てながら、独自のワーキングスタイルで好きな仕事をして輝いている女性たち】を紹介し、その生き方の秘訣を伺うコーナーです。さまざまな理由から、働きながら子供を産もうかどうか迷っている皆さんの、お役に立てれば幸いです。


■「自身の子育て・出産への疑問から、お産ライターへ」

 

河合蘭さん 出産専門ジャーナリスト
 
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■ 「自分が経験したお産と育児に疑問があり、それをバネに、自分の子育てをつかみたかったんです」
                            

『未妊−「産む」と決められない』。この本を読んだことがあるだろうか? 30才で子どものいない女性が50%を超えた現代だが、そのほとんどは、【「産む」と決められない】女性たちだという。少子化の本当の原因がいったい何なのか、「未妊」の彼女たちの声を取材して作られたのが、この本だ。「未妊」という言葉は、「まだ妊娠してはいないが、心の中で赤ちゃんがいるという状態」をあらわす造語だ。現代の女性は、出産を先延ばしにして赤ちゃんのことを考えている時間が長く、時間切れで子どもを持つことを諦めている人も多いという。

著者の河合蘭さん。出産情報サイト「REBORN」の代表もつとめるお産ライターの第一人者である。さぞや子ども好きな方であろうという印象を抱いていたが、子どもが産まれる前は、伝説のサブカルチャー紙「宝島」のカメラマンをしていたという、いたって現代的な女性だ。最初の子どもを妊娠した時も、「ちょうど犬でも飼おうかと思っていたからいいかな」とライトな気分だったと笑う。

そんな河合さんだが、いざ子育てを始めてみると「これはおかしい」と感じたという。

「子育てについては、何もかもが疑問だらけでしたね。子どもと1日マンションで2人きりの生活。密室育児で公園しか行く場所がなく、そこでの話題も夕飯の献立や夫の話ばかり。こんな子育てが日本全国で繰り広げられているなんて、ありえないと思いました」。

2006年12月31日
文/常山あかね

★「3人で行こう!仕事も子どももあきらめない!」インタビューは、【3人の子どもを育てながら、独自のワーキングスタイルで好きな仕事をして輝いている女性たち】を紹介し、その生き方の秘訣を伺うコーナーです。さまざまな理由から、働きながら子供を産もうかどうか迷っている皆さんの、お役に立てれば幸いです。


■「福島から、ネットショップでイタリアの食文化を発信」                           

吉田亜樹子さん トスカニーワインハウス店長

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■ 「子どもは、早く産んで早く仕事に復帰したいという思いがあり、3人大急ぎで産んだんです(笑)」

トスカニーワインハウスは、楽天市場のモールに出店しているイタリアワイン&食材専門のネットショップ。開店6年目にして、月商約3000万〜6000万。ワイン部門での受賞歴もある人気ショップだ。デパートでも手に入らない食材の豊富さが評判を呼び、有名人の利用客も多いという。

この店長を務めるのが、アッピさんこと吉田亜樹子さん。自分の好きなことを活かしてショップを持つことは多くの女性が憧れるが、なかなか敷居が高いのが現実。そこで、まずは、アッピさんがこのお店をはじめたきっかけを伺ってみた。

「夫の実家が福島県の酒屋だったんです。もともと造り酒屋だったんですが、戦後小売になりました。義母が一人で店をやっていましたので、一人息子である夫が店を継ぐことになり、私もついていったんです」。

アッピさんは、大学卒業後、日商岩井の女性総合職二期生として、輸入業務を担当していたというキャリアの持ち主。福島でご主人の実家を継ぐことに迷いはなかったのだろうか。

「夫とは、大学1年頃からつきあっていまして。つきあうときから長男とわかっていたので、覚悟はついていました。24才で結婚。子どもは、早く産んで早く仕事に復帰したいという思いがあり、3人大急ぎで産んだんです(笑)」。

2006年12月11日
文/常山あかね

★「3人で行こう!仕事も子どももあきらめない!」インタビューは、【3人の子どもを育てながら、独自のワーキングスタイルで好きな仕事をして輝いている女性たち】を紹介し、その生き方の秘訣を伺うコーナーです。さまざまな理由から、働きながら子供を産もうかどうか迷っている皆さんの、お役に立てれば幸いです。

■「北海道から、育児中の女性がSOHOで働ける環境作りを目指す」

田澤由利さん    株式会社ワイズスタッフ 代表取締役社長。

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■本当は一生勤めたかったけど、私は、家族と住むことを選びました。

「田澤由利さん」の名前は、誰もがどこかで耳にしたことがあるだろう。今年6月、内閣府「女性のチャレンジ賞 特別部門賞」を受賞し、マスコミでその活動が紹介されるなど、ネットオフィスの先駆者として名高い女性起業家である。また、北海道の北見に在住し、元会社員のご主人と共に自宅で会社を経営していることでも知られている。長年SOHOスタイルで働いてきた私にとって、テレビなどで時折拝見する田澤さんは、まさしく憧れの女性だ。


その活躍ぶりから、キャリアウーマン然とした方を想像していたが、実際にお会いした田澤さんは、肩の力の抜けた、自然体の笑顔がとても魅力的な方だった。
今でこそSOHOの母と呼ばれる田澤さんだが、もともとは、家電メーカーに勤務する普通の会社員。


「私が大学を卒業した頃は雇用均等法が施行される頃で、女性総合職としてシャープに就職しました。大学のときはスペイン語を専攻していたんですけど、パソコンに出会いその面白さを知ったのが動機です。シャープのパソコンの事業部が奈良で、実家の近くだったし、パソコンの商品企画という本当にいい仕事に出会えたんです」と当時を振り返る。
「女性が働くための制度もしっかりしてるし、ここで一生働くと決めた」田澤さんだが、学生時代からの付き合いのご主人が転勤族という理由から、やむを得ず、会社を退職する道を選んだという。


総合職として一生働こうと決めた会社を退職することへの不安や未練はなかったのだろうか?

2006年10月25日
文/常山あかね

■現役パパも子育てを楽しもう!
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安藤哲也さん 「パパ'S 絵本プロジェクト」主宰。出版社、往来堂書店店長、楽天ブックス店長等を経て、現在は、出版プロデュース業に携わる。一男一女の父。

「パパ'S 絵本プロジェクト」という活動をご存知だろうか?
出版関連の仕事を持つ現役パパたちが主宰する絵本読み聞かせの会が、今、人気を集めている。
パパ達の「子育てを楽しもう」という熱いメッセージと、「絵本が好きで好きでたまらない」という純粋な情熱が感じられるところが魅力だ。
実際、母親が選ぶオススメ絵本より、ずっとマニアックかつ思い入れタップリ。自分の得意なことで、育児に楽しく関わっていこうというパパ達の姿勢に、共感!

今回は、「パパの子育て」に焦点を当てて、「パパ'S 絵本プロジェクト」主宰者である安藤哲也さんにお話を伺った。「パパ'S 絵本プロジェクト」に込められた思いと、この先、新たに展開予定の新プロジェクト、「パパ’s保育園プロジェクト」についても伺いました!

2006年7月30日
文/常山あかね

★「3人で行こう!仕事も子どももあきらめない!」インタビューは、【3人の子どもを育てながら、独自のワーキングスタイルで好きな仕事をして輝いている女性たち】を紹介し、その生き方の秘訣を伺うコーナーです。さまざまな理由から、働きながら子供を産もうかどうか迷っている皆さんの、お役に立てれば幸いです。


■美術館巡りの趣味がきっかけで、主婦から絵画卸会社社長へ!

山中満子さん 株式会社アークコーポレーション代表取締役

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■チャンスはみんなに来ているけど、つかまえるかつかまえないかは自分次第なんです

「会社を立ち上げた時、妊娠7ヶ月だったんですー」。おっとりした京都弁でにこやかに話すのは、華やかで上品な「関西マダム」という言葉がピッタリの山中さん。
美しいトロピカルカラーで亜熱帯の自然や動物を描く、オーストラリアの女流画家「ジョアン・フック」の日本代理店として会社を立ち上げて、15年。絵画卸売会社社長ということで、特別な経歴をお持ちの方という先入観があったが、「会社を立ち上げるまでは、個人で洋服の卸売をしていたものの、ごく普通の主婦だった」という。


山中さんに転機が訪れたのは、ご主人が「美術館巡りが趣味の妻のために」とオーストラリア土産として買ってきた、1枚の絵がきっかけだ。それが、当時まだ日本では現在ほど知られていなかったジョアン・フックの絵だった。「色使いが美しく、ひと目で心がパァーッと元気になり癒されました。あまりにも気に入ったので、友人たちにも勧めたところ、ぜひ欲しいということになって。私がまとめてオーダーをすることになったんです。一個人が、高額な絵を何度も注文するので、きっと向こうも「いったい何者?」と思ったんでしょうね(笑)」。

普通は、いくらいい絵だと思っても、自分で鑑賞するだけで終わってしまうものだが、それだけで終わらないところが、山中さんのスゴイところだ。仮に絵を見る目があったとしても、私だったら「自分だけのものにしたい」と思ってしまい、多くの友人に勧めるだけの心の広さは、ないだろう。

2006年6月30日
文/常山あかね

★「3人で行こう!仕事も子どももあきらめない!」インタビューは、【3人の子どもを育てながら、独自のワーキングスタイルで好きな仕事をして輝いている女性たち】を紹介し、その生き方の秘訣を伺うコーナーです。さまざまな理由から、働きながら子供を産もうかどうか迷っている皆さんの、お役に立てれば幸いです。

■子育てを通じて出会った絵本を職業に
 

中村朝子さん
 こどもの本のみせ「ともだち」スタッフ(共同経営)
JPIC(財団法人出版文化産業振興財団)読書アドバイザー

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■子育てが苦手な人にとってこそ、絵本はよい武器になるんです

慶応大学のお膝元、日吉駅から歩いて15分ほどの閑静な住宅地の一角に、こどもの本のみせ「ともだち」はあった。地域で親しまれ、今年33周年を迎える伝統ある絵本・児童書専門店だ。狭い店内に、ところせましと絵本、児童書、絵本関連のキャラクターグッズが並んでいる。
置いてある本は、売れ筋というよりも、選書へのこだわりや愛情が感じられる本ばかり。自分のお気に入りの本の数々も、ちゃんとこの店には並んでおり、まるで家の本棚のような心地よさを感じて、思わず小躍りしてしまう。

そこに、TシャツとGパン姿で忙しく店番をする中村さんの姿があった。この店の共同経営者として、スタッフをやりはじめて5年。中村さんの勤務は、土曜日の店番と平日1〜2日程度の出勤、自宅でのPC作業が中心だ。小さい書店なので、店番、仕入れ、WEB制作、イベント(読み聞かせの会)からすべてを担当している。専門書店ということで、現在売り上げは上り坂ながらも経営は厳しく、スタッフで分ける報酬も、時給にしてわずかだという。

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もともと、さぞかし絵本に興味があったかと思いきや、大学の理工学部を出てメーカーで携帯電話の設計開発の仕事をしていた中村さんは、子どもが産まれる迄は「絵本には全然関心がなかった」という。
中村さんが絵本に興味を持ったのは、子どもに初めての絵本を買い与えたことがきっかけだった。
「まだ小さいのにシーソーの話を選んでしまったんです。1才くらいなので、重い軽いもわからず、反応もなく大失敗。我ながら、とんちんかんなものを選んでしまったと落ち込みました(笑)」。

そんな時、パソコン通信の子育てフォーラムに入っていた中村さんの夫が、
「百町森」という有名な、子どもの本とおもちゃの店のスタッフの人らと知り合う。「相沢康夫さんの『好きッ!絵本とおもちゃの日々』のサイン本をもらって。それを読んだら、すごく楽しかったんです。私が知らない最近の80年代くらいからの絵本にもとても面白いものがあるのを知り、絵本の世界にはまっていきました」。

中村さん自身、絵本と接するうちに、小さい頃の思い出がふいに浮かんできたという。
「自分には、絵本といえば『ぐりとぐら』『ちびくろさんぼ』とかの思い出があったんです。読んでもらったことは覚えてないんですが、お母さんが眠そうだったことや、本の内容自体は覚えていて、記憶が蘇ってきたんです」。

もともと、子どもと遊ぶのがあまり得意ではなかった中村さんだが、絵本にはまりだしてからは、親子で過ごす時間が楽しくなり、日常生活でも、「あの本に出てたのがあれだね?」と絵本を通じた共通の体験があるため、話題が広がっていったという。「こんなに楽しいならみんなに広めなくちゃ!」というのが現在の仕事を選んだ原点だ。中村さんは、自身の体験から絵本の魅力をこんな風に語る。「子育てが苦手な人にとってこそ、絵本はよい武器になるんです」。

2006年6月27日
文/常山あかね

「少子化を解消するために何か役に立てたら」と最近、痛感します。

2006年に入り、少子化のニュースがよく目につくようになりました。2005年の合計特殊出生率は1.25。政府の予想より2年早く、統計史上初の日本の人口の自然減少がおこっています。

そこで、「私にできることは何かな?」と考えた結果、その第一弾として、自分自身の3人の子育てとライターの仕事の経験を生かし、「3人の子どもを育てながら、独自のワーキングスタイルで好きな仕事をして輝いている女性たちのインタビュー」をブログに連載していこうと思いたちました。与えられた仕事ではなく、自らの意思でどうしてもやりたかった、はじめてのインタビューです。

これまで快く取材させていただいた皆さま、本当にありがとうございました。
有名無名問わず、私が「これぞ!」と思った方々に、お話を伺わせていただくことができました。
皆さんキラキラと輝いていて、驚きの連続とともに、圧倒されっぱなしです。
私も、知らず知らずのうちに、自分の行動範囲や行動を限定して生きていたのだなと気付きました。

7月から、インタビュー記事や少子化解消に役立つ情報を、少しづつアップしていきたいと思います。
さまざまな理由から、働きながら子どもを産もうかどうか迷っている皆さんの、何かのお役に立てればと思っています。乞うご期待ください!

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